徳川家の財宝を求め、最後の将軍・
徳川慶喜を写した2枚のガラス乾板を狙うルパン。
所有者であるマイケル・スズキが建造した巨大テーマパーク・アクアポリスを舞台に、
激しい攻防戦が繰り広げられる。
一方銭形は、雑誌記者である一色まりやと行動を共にし、
機転を利かせて幾度となくルパンの計画を阻止していた。
しかしまりやには、幼い頃炎の中で父親を失ったという辛い記憶と、
予知能力という秘密があった……
銭さん、大・活・躍!!(≧∇≦)
殊更有能で切れ者だという描写ではないし、
いつものギャグキャラっぽさも残ってはいたけど、
ルパンの手の内をことごとく読み、
さらりと妨害する銭さんがとっても格好良かったですvv
ヒロインまりやとの関係も、
(勘違いして)過度にデレデレすることもなくてホッとしました。
警視総監には信頼されていたし、
近所のおばちゃんたちにも可愛がられている(!)みたいだし。
愛されてるねぇ、幸ちゃんv(笑)
ただ、いくら彼にスポットを当てた作品とは言えど、
肝心のルパンが脇役になり下がっている感じがして、
それがちょっと引っ掛かるんですよねー。
決して出番がないわけじゃない。
でも、読みを誤ってばかりで盗みは全く成功しないし(特にラストが酷い。
何故警視庁の下に向かっていることに気付かない!?)、
ここぞという時の活躍は全部銭さんに持っていかれてしまってる。
これじゃあまるで、スピンオフ作品「銭形幸一物語」だよ…(苦笑)
* * *
割りを食ったのは、当然ルパンだけじゃないんですね。
仲間たちの扱いも悪い。
斬鉄剣を盗まれ、何故かそれがアクアポリスに保管されており、
取り戻すためにやむなく不二子と手を組む五右ェ門。
……どうせ古美術品の一つとして目を付けられたんだろうけど、
どうやって盗まれたのか等の経緯が全く描かれないもんだから、
「気付いたらそうなってました」程度の認識でしかない。
扉解錠の暗証番号を目視で止める、その動体視力には感服を通り越して笑えます。
さすが五右ェ門、人間ワザじゃないよ!(笑)
次元は次元で、虫歯が痛くて盗みや闘いに参加するどころじゃない状態。
歯医者嫌いで放置してたらしく、事あるごとに頬を押さえて呻いてたけど、
ガンマンが歯痛のせいで銃が撃てないなんて……貴方、
それでもプロなの!?Σ( ̄ロ ̄lll)
不二子は、まぁ、いつも通りかな。
ターゲットに近付くために雑誌社に編集者として潜り込み、
斬鉄剣を盗まれて困ってる五右ェ門を利用……いやいや、手を借り(笑)、
計画がバレてもちゃっかり敵と取引しようとしてました。
でも、これと言った活躍の場はないんですよね〜彼女も…。
マイケル・スズキのオフィスにルパンが侵入した際の、
ルパンと不二子の(離れた場所からの)連係プレーは良かったですけど。
さすがに手慣れてるわvv
まりやは良いコですね。…って、大人だけど(笑)
一生懸命だし、銭さんの良いところをちゃんと分かってあげてるし。
出番は多いけど、鬱陶しくは思いませんでした。
ただ、ラストの“装弾されていない銃”のシーンを除くと、
せっかくの予知能力設定があまり生かされてない気がします。
本人には制御出来ない力ではあるけど、
もうちょっと重要な展開に使えなかったものかと…(;^_^A
あと、声が子供っぽすぎて、キャラと合ってないような…??(小声)
* * *
結局、マイケルと部下ゴンドウの関係がよく分かりませんでした。
一体いつ入れ替わったのか。それとも、元から替え玉だったのか。
次元に撃たれた「マイケル」が生きているとは思えないので、
あの時点では既に入れ替わっていたんでしょうけど…。
でも、危険を避けるための替え玉にしては、
最も危険なポジション(ボディーガード兼
戦闘部隊のリーダー)と入れ替わってるし。
わざわざそのゴンドウを選んだ訳が分かりません。
多分、最後に「実は生きてました」展開をしたいがための設定
だったんだろうな〜…( ̄△ ̄)
あと、遺伝子操作を施したという戦闘部隊も、
他の作品に出て来る忍集団とかと比べて、
どこがどう凄いのかってのがよく分からなかったんですけど…
(え? そういうツッコミは邪道?/苦笑)
ま、そんな感じで。
いっつも不遇な銭さんが頑張ってるのを見ると、
ついつい贔屓目に見てしまいます(笑)
ただまぁ、あくまで「ルパン三世」の作品の一つですからねぇ…。
銭さんとか他のレギュラーキャラが活躍するのは大歓迎なんだけど、
ルパン「も」(←強調)格好良く描いてくれないことには、
イマイチ評価しにくい作品ではあります…(;^_^A
(掲載日:2009/9/6)