本当に、「特別企画」って感じの作品でしたね…。 「ルパン作品」の感想の中に混ぜるのはどうかと思うけど、一応ルパンが出ているのでここに置いておきます（苦笑）

とりあえず、とっても笑えましたよ。いろんな意味で。
これの一体どこが、「ＶＳ」なのかと！　内容としては「＆」で充分ですね。タイトルで釣ろうとしてるのが見え見え。
あと、やっぱりキャラデザがねぇ〜…。デザイン別々のままやるってのを知っての上で覚悟して観たにも関わらず、 あまりに両者の傾向が違い過ぎて、最後まで違和感がありました。 昨今のルパンＴＶＳＰのデザイン剥離の方が、まだマシなんじゃないかって思うくらい（爆）
不二子ちゃん可愛くないし！　今回ルパンキャラは新旧どっちつかずな雰囲気だったけど、彼女は新も旧ももっと美人だよ！！
なんかもう、コナンの青山先生にルパンたちもデザインしてもらって、 コナンのＳＰにルパンたちがゲスト出演するって体裁にした方が良かったんじゃないかと思う…。
大まかなストーリー自体は、一応楽しめました。 ただそれは、普段見れないコラボを目にしていて雰囲気で楽しんでいたからであって、よく考えると色々と気になる点が。

まず、ルパン頭使ってないし。ターゲットも盗んでない（それを盗むためのキーアイテムだけ手に入れてたけど）
蘭とミラ王女が「似ている」設定も、単にコナンたちを事件に巻き込むためのものであって、ストーリーに全然生かせてないです。 どうせなら、敵を欺くために何度も入れ替わって、視聴者をも騙すくらいじゃないと。
だいたい、ボディーガードにも内通者が居たから、敵は蘭がニセモノ王女ってこと知ってるんですよね。 そうすると、その内通者の存在を知っているキースが、何故わざわざ蘭をヴェスパニアまで連れて来たのかが分からない。 不二子に最初から依頼していたのなら、いずれ王女が無事に戻ってくるだろうことは分かってたんだし。 …う〜む、ホントに何がやりたかったんだろ。 （物語的にキースを容疑者扱いするため？　でも叔父が犯人ってバレバレだったぞ…／汗）

ミラーガラス前の、姫様コスプレ（！）の蘭は可愛かったです。新一王子の妄想はちょっとぶっ飛び過ぎてたけど…（苦笑）
反対に、当の王女は可愛くなかったですね、性格が。わがまま過ぎ！
あと、王女派はキースたち少数しか出て来なかったけど、王宮外にも支持している人が居ることを、ちょっとは描くべきだったと思う。 じゃないと、このまま彼女が王位に就いても国内が荒れるだけの印象になってしまうような…(;^_^A

若サクラ女王とルパンの回想は不要。 そもそも、盗みに来ただけのルパンとなんであんな関係（←自分の悩みを打ち明ける）になるんだか。
子供たちと全く似てないし。アレで娘とそっくりとか言われても！（爆笑）
一番腑に落ちないのが、ルパンがコナンの正体（＝工藤新一）を知ってたこと。…どうやって調べたんだ！？(￣△￣；) 　二人が（番組的に）「対等」であることを示そうとした演出だろうけど、いくらなんでも強引でしょーに。
せめて、コ「何故それを！？」　ル「俺様の情報網は侮れないのヨ♪」──くらいのことを言わせれば良かったのに。
それと。コナンってば、初めて会った銃を持ってる（かもしれない）得体の知れない人に向かって、そのことを指摘するなんて！（酷い演出だ…）
観終わって思ったことは、謎解きとしてもアクションものとしても、中途半端だったな〜と。
犯人バレバレ、特別なトリックを使ってもないし、それを破って犯人を追い詰めていく展開もない。
頭脳を駆使して盗みを働いたワケでもない（セキュリティを無効化するトンデモアイテムを使おうとしただけ）
大規模な裏組織が出るわけでもないから、派手な戦闘シーンもない（…まぁ、これは要らんけど）
──あ！　そう言えば、ルパンも次元も銃撃ってないし！（「アクション」したのって、不二子ちゃんくらいか）
コナンの麻酔針を避けるルパン（小五郎のおっちゃんに変装中）は格好良かったけどね(^^)

え〜と、そんな感じでしょうか。
「ルパン三世」や「名探偵コナン」としては、いまいちビミョ〜だったかな。 それぞれのキャラだけ引っ張ってきて、それぞれの良さと言うか、「らしさ」が置いてけぼりになってるような感じ。
ただまぁ、きっと二度とこういう企画は無いだろうから（笑）、単なる企画モノとして何も考えずに楽しむべきなんだろうな〜…

（掲載日：2009/4/29）