TVスペシャル第21弾 … 初放送日:2010年2月12日
ナチスドイツの保養所から発見された、地獄如来像を狙うルパン。
眼前に立ちはだかるモルガーナは、風魔と呼ばれる忍者集団を従えて、 獲物を奪おうと襲撃してくる。
モルガーナを敵視する忍び・飛鳥も交えて、三つ巴の争いが繰り広げられる中、 モルガーナ一味の手によって銭形が殉死してしまった!!
風魔って、風魔って………………!!!!!
初めて情報見たときビックリしましたよ。 だって「風魔一族の陰謀」はもちろんのこと、TVシリーズでも使用済みのネタなのに、 それをまたわざわざ使う意味はなんなのだろう?と。
まぁ「風魔一族〜」とは全くの無関係だろうと端から分かっていたので、 あぁやっぱり関係なかったかぁ〜と思ったくらいで、別に落胆はしませんでしたけどね。
……えぇい! 誰が釣られてやるかぁっ!!(笑)
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今回「銭さんの死」が描かれるってことで、ストーリーにはさほど期待してなかったけど(!)、 その「死にネタ」をどう処理するのかと言う点においては興味がありました。
事前に「銭さんが死ぬ」って宣伝したら、そりゃあ視聴者の注目は集まるでしょう。 でも、緊張感が高まるわけではないんですよ。
なにしろレギュラーの銭さんだからね。 視聴者の誰もが、死ぬわけないじゃん!って思ってるからね。
作中でどれだけ悲壮感を漂わせようと、タイトルが「ラストジョブ」だろうと、 銭さんが本当に死んだまま(しかも悪人に殺されるという刑事として情けない最期!) で終わるわけないんです。
だからこそ、「死」以外のどこに緊張感を持っていくのかが気になっていました。 死んじゃったけど、絶対生きてるよね、ほぉら、やっぱり復活した! ……としか思われないのであれば、わざわざ「死なせる」意味がないですから。

──と思っていたのに、やっぱりその通りだったよ!!(爆)
銭さんったら冒頭で「死」んじゃうんだもの、本当は生きてるってバレバレじゃんかぁ…。 作中の人たちはそれなりに哀悼の意を示してるけど、 ルパンは(表面上は)非常にあっさりしてたし、 なによりストーリー上、銭さんを死なす意味が全くなかったのが非常に痛いです。
「巻き込みたくなかった」という飛鳥の気持ちは分かる。
でも、そんなら仮死に近い状態(眠ったまま起きない、とか)で充分でしょう。 わざわざ「殺した」上に埋葬までさせて、 しかも誰にも「銭さんが本当は生きている」ことを伝えていない。 結局銭さんは自力で墓穴から脱出したけど、フツー無理だよ!窒息するよ!!( ̄△ ̄)
銭さんの命が狙われているから、ってのならまだ分かるけど、 モルガーナは銭さんのことなんか歯牙にも掛けてなかったからね。 「銭形警部に追って来られたら困るから」という理由なら、上述の通り、 「死」なさなくとも動けない状態にするだけで充分だった筈だし。
つまり、どこからどう見ても、 「銭形警部死亡!?」というインパクトで視聴率を稼ぎたかったんだろ! 辻褄合わせは二の次かいっ! としか思えなかったわけです…(実際その通りだろうけど:;)
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……あぁ、前置きが長くなった(;^_^A
え〜とそれでは、全体的な感想を。 一言で言うと、「つまらなかった!!」──以上です(爆)
毎年、何とか1点2点は「良かったところ」を挙げようと努力してるんですけど、 今年は最初からそれは無理だと諦めました。 自分でも非常に不思議なくらい、全く心が動かされなかったんですよ。 ちょっとでも面白いと思ったシーン、格好良いと思ったシーンが、 一度も出て来なかった。
おかしいなぁ……いつも通り、「生温かい気持ち」で観てたはずなのになぁ〜(苦笑)

で、何故なのかと考えてみたんですけど、 今回ルパンって、画面に登場した時点で飛鳥ともモルガーナとも顔見知りなんですよね (モルガーナの場合は顔を知ってただけかもしれないけど)
だからかな、初っ端から置いてけぼりを喰らった感じがして、 ストーリーに入り込めなかったのは。 …勿論、それだけじゃあないでしょうけど。


神楽坂飛鳥が忍者(風魔一族の末裔)って設定は良かったと思います。 アクションもこなせるゲストヒロインって貴重ですからね。
ただ、声がなぁ……。本職はICPOの捜査官とは言え、 表向きはTVリポーターだったのにあの喋り方(抑揚の付け方?)は駄目でしょ。 こんなリポーター居るかっ!と気になっちゃいました。
摩耶との関係はよく分からないです。……いや、分かるんだけど、 子供時代とかの回想シーンくらい入れて欲しかったな。 話の軸の一つである、彼女らの「絆」の強さがイマイチ伝わって来なかったので。
忍犬・虎太郎の声で風神が起動したのも拍子抜けと言うか…。
虎太郎は可愛かったですけどね。 でも人の尻噛み過ぎだよ。何度も何度もそんなシーンが出て来るから、 途中からうんざりしちゃいました。
あぁ、あの子猫たちも可愛かったな。 でもこれこそ、ストーリーには全く関係ないからなぁ(苦笑)
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ルパンは虎太郎に尻噛まれ過ぎ!
特に、最大のピンチシーン(と思われる)風神の仕掛けに囚われた時の、 尻噛まれた痛さで罠から抜け出した!って展開には正直ガッカリです。 一体どう知恵を絞って脱出するのかと思いきや、ギャグオチだなんて… (どーでもいいが、あの時のルパン、180度顔回ってるように見える/汗)
五右ェ門は……活躍シーンはそれなりにあるんだけど、 「つまらぬものを」云々の台詞が多過ぎて、あまり印象良くないなぁ。 次元も、また怪我したのかいっ!って感じだし。
不二子ちゃんはあんなもんかな。 でも、他人に取り入るなら、もうちょっと上手くやりなさいよーと思いました。 彼女の頭の良さ、狡猾さが感じられるような動かし方をして欲しい。
銭さんに関しては前述の通り。 きっとキャストの方を気遣った結果の死亡?退場だったんだろうけど、 どうせならその「死」を生かしたストーリーにして欲しかったです。

アクションシーンに関しては、よく動いてたけど、無駄な動きが多かった印象です。
まぁ問題は動きよりも、内容ですからね…。 ラストバトルの、それぞれが闘っているシーンの適当さと言ったら!!( ̄□ ̄;)
マシンガン乱射の軌跡はただの光線描写で、 そんな銃弾の嵐の中でルパンたちは焦りもしないし、当然全くかすりもしない。 五右ェ門は壁や乗り物などの大型物体を斬ってばかりだし(…てゆーか五右ェ門最強過ぎ)、 敵は雑魚ばかりで全く緊迫感がない。
せっかく敵の忍者集団を出したってのに、忍者らしい忍者は無力で無個性な下っ端ばかりで、 目の前に立ち塞がるのは元傭兵……って、オィ。 何故そこでまた「次元の顔見知り」を出すんだよ。ただの「強い忍者」でいいじゃんか!
無理矢理作った一対一のバトルより、 ルパンたちの華麗なるチームプレイが見たいのにぃぃ(><。)

そういや、ルパンが再三言ってた、 「目的は風神じゃない、他に仕事がある」ってのは何だったのでしょう?  まさか、銭さんの仇打ちとか…?
もしそうだとしても、さすがに説明不足かな〜。 近年のテレスぺは説明ゼリフが多過ぎて食傷気味だったけど、 飛鳥との出会いと言い、今回は逆に省き過ぎなんじゃないですかね…。
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当日の新聞テレビ欄に載ってた紹介文 ↓
「史上最強!最悪!!忍者集団・風魔一族の陰謀にルパン危機一髪!! 伝説秘宝・地獄如来像に隠された秘密!? そして今夜、銭形警部死す……衝撃ラスト」

「陰謀」ってわざと入れただろ!?(怒)……ってのは置いとくとして、
史上最強!最悪!! → どこが?
ルパン危機一髪 → どこが? むしろ余裕あり過ぎ。
銭形警部死す → 当然のように復活。
衝撃ラスト → 何のことか分からない。
……うん、当たってたのは地獄如来像に秘密があったって部分だけね。
そもそもタイトルの「the Last Job」が意味不明ですしね。 銭さん死んでないし、ルパンも引退するわけじゃないし、なにが「ラストジョブ」なのかと。
仮に今作でテレスぺ終了だったり、或いは現行キャストの最終作って意味だったとしても、 そういうストーリーと無関係のことを、タイトルには入れて欲しくないんだけどな。


──そんな感じでしょうか。 なんだか異様に長くなっちゃったけど、短くまとめる気力すら湧かないので、 まぁいっかv(なんちって)
とにかく、私にとっては「風魔」と言えば「風魔一族の陰謀」でしかないわけでして、 それが今後、一般視聴者にとっては 「風魔と言えば、今年のテレスペに出て来た忍者」という認識になるかと思うと、 なにやら無性に口惜しいです。

(掲載日:2010/2/20)

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