TVスペシャル第22弾 … 初放送日:2011年12月2日
裏社会の顔役・藤堂が不二子を人質に取り、ルパンにオークションの品を盗むよう迫る。 しかし盗み出したはずの宝石「人魚の鱗」は偽物で、その上藤堂は出品者の氷室に殺されてしまう。
果たして、氷室が狙う八百比丘尼の財宝とは何なのか?
ルパンに弟子入りを願う少女・麻紀と、氷室に囚われた藤堂の秘書・美沙の関係とは?
──そして、かつて比丘尼の財宝を狙ったはずの一世は、なぜ宝を得ずに諦めたのか…?
真実を知るため、ルパンは財宝が眠るという島へと降り立った!
まずは作画の良さに感激。
うん、やっぱりこれくらいシンプルな方が良いですよ。 ルパンたちレギュラーと、その他のゲストキャラとのデザインの剥離が全くなかったし。
それに、旧ルがベースでこれほど格好良いデザインって、今までにもなかなかないですよね〜。 五右ェ門凛々しいし、不二子ちゃん可愛いし、声が変わったことも相俟って、 とっても若々しくて良い感じでしたvv(〃∇〃)

──と言うわけで、今作より一部キャストが変更され、五右ェ門と不二子と銭形警部の声が変わりましたね。
個人的には違和感は全くありませんでした。 今はまだ先代さんのお声を頑張って真似ようとされているのか、声質があまり安定してない様子だったけど、 その辺はきっとすぐに解消されるだろうな〜と思います。そう思えるだけの安心感がある。
ただ、五右ェ門たちの声が若返ったので、相対的に次元の声が老け……え〜と、つまり、 やっぱりそれなりにお歳を感じちゃうな〜……なんて(;^_^A
小林さんがまだまだ現役なのはよく分かりますが、ルパンも含めて(!)、 どうせなら一気に変えた方が良かったんじゃないかと思いました。今更だけど。

全体的な印象としても、冷静になって考えてみると(?)それほど悪くなかったような気がします。 なにしろ去年が酷過ぎたので、それと比べりゃまだマシな方!……かも(苦笑)
ただ、やっぱり詰めが甘いんですよね〜。
相変わらず1時間で済む内容を2時間以上に引き伸ばしてる感じだし、 なにより冒頭の盗み描写が酷い。
行き当たりばったりに厄介な(浮上まで時間が掛かる)乗り物かっぱらって、 ようやく飛んだら飛んだで敵の追撃に遭って元居た場所に戻って来るなんて…… いくらなんでも無計画過ぎ!! 逃走方法くらい事前に考えときなさいよ!( ̄□ ̄;)
当の盗みだって、人衆の真っ只中で盗んで銃撃ちまくるわシャンデリア落とすわ暴れるわ、 泥棒と言うより完全に押し込み強盗ですよ。 こんな派手な逃走劇を見て、一体誰がルパンを「盗みの天才」と思うだろうか… (一味の強さはアピール出来るけど)
マフィアの巣窟に挑むのなら力任せに突っ込むのもそれはそれで格好良いけど、そうじゃないのなら、 もうちょっとスマートな盗みを見せて貰いたいものです。 トンデモ道具を使ってもいいから、頭使って堅固な護りを突破する展開を是非!
*          *          *
その他、それはどうよ!?と思う点。
・麻紀にポップコーン代払うとき、なぜ軽い変装もしないのか。別の場所ならまだしも、犯行現場なのに… (ルパン自身は警官なんて恐れてないだろうけど、下手すると麻紀に迷惑掛かるぞ)
・説明セリフ多過ぎ。ルパンの八百比丘尼伝説解説と、氷室の悪巧み解説。
・麻紀の尾行に気付かずアジトまで知られ、盗み聞きされるルパンたち。
・氷室の部下にまでアジトに潜入され、盗み撮りされても気付かないルパンたち。
・美沙に「いずれ借りは返す」と言いつつ、結局返さずに終わった次元。
・今更「ルパンとは何か、自分は何を手に入れようとしているのか」と考え込むルパン。 「楽しんだ者勝ち」なんて、とうの昔に解ってたことでしょうに!
・意外と活躍してない銭さん。簡単に盗まれるし、刑事としては全く役に立ってない(爆)
・美沙への比丘尼の憑依シーン長過ぎ。これも「説明セリフ」と言って良いかも。
……そんなところでしょうか。
実は次元も意外と活躍してないんですけどね。格好良さに誤魔化されてるけど(笑)

あ、もう一つあった。
・氷室バケモノ化。
「超マッチョ」でやめときゃいいのに、あそこまで人外にする必要あるの!?
だいたい、比丘尼の血を受け継ぐ氷室でさえあんな変貌するくらいの凶悪パワー(超活性細胞?)を持っていて、 比丘尼自身は見た目バケモノじゃなかったってどういうこと?? (血が薄れたせいなのか、氷室が悪人だったせいなのか…?)
何も人外にしなくとも、マッチョ状態で狂気に陥った敵を倒す──という展開で良かったと思うんですけどねぇ…。 それだと、きっと、首刎ねたり止め刺したりという過激(?)な描写が出来なかったんだろうなぁ… (全体的に、流血や人死にのシーンは例年よりだいぶ多かったけど)
どのみち超常現象が溢れてる世界観なのでバケモノ出すなとは言わないけど、 「ただ強いだけの、人心を失った醜悪な怪物」じゃなく、 もっとラスボスとして相応しい風格を持つ敵と対立して欲しかったです。 だってあれじゃあ、ただの対モンスターのバトルアニメじゃん…(# ̄3 ̄)
*          *          *
バトルと言えば、氷室の屋敷の離れでの戦闘シーンがメチャクチャ格好良かったです!!
一番の見せ場だと言ってもいいくらい、よく動いていて緊張感に溢れた良いシーンでした (ルパンが居ないのが残念なくらいに^^;)
五右ェ門の畳返しとか、痺れる〜♪(笑)
そう言えば、五右ェ門ってなぜか途中から斬鉄剣を左手持ちしてましたね。なんでだろ??
影浦の「その綺麗な顔を切り刻んでやる」にウケました。 今回の五右ェ門はイケメンで格好良いとは思うけど、「美しい」系の褒め言葉は何か違う気が(笑)

観ていて、なんか風魔(前作に非ず)を彷彿とさせるな〜と思っていたら、今回もテレコム製作だったんですね。
超こじつけだけど(笑)、個人的に風魔を意識してるだろうと思った点。
・垣根をぶっ壊して、跳ねるように突っ込んで来るフィアット。
 (風魔では温泉に突っ込んでたけど、描写がよく似ている。運転手も同じく次元)
・銭さんに逮捕すると言われて、「待ちなよ。オレはまだ何も盗っちゃいないんだぜ」とルパン。
 (風魔ではパトカーで追いすがる銭さんに、「オレまだ何もしちゃいねーよ!」)
・不二子が氷室部下に「顎がかゆいの。掻いてくれる?」と色仕掛け。
 (不二子が風魔手下に「背中がかゆいの。掻いてくださらないかしら」)
・氷室部下がボウガンを使う。
 (風魔手下の主な武器の一つ)
……あぁ、なんだかとっても嬉しくなってきた♪♪(←単純)
*          *          *
ゲストキャラに関しては、特に何も──
でもまぁ、ヒロインは美沙だけで充分じゃないかとは思いました。
麻紀みたいな元気少女はある意味定番かもしれないけど、たった14歳の少女に押されまくるルパンって、 あまり見たいとは思わないし。どうせなら、もうちょっと大人だったら良かったのにな。
あぁ、それと。
美沙はラストで特異体質が解消されたっぽいけど、同じ境遇の他の人たちはどうなったんだろうと気になりました。 いや、だって、氷室の言によれば「何世代かに一人の割合」で美沙みたいな超活性細胞の持ち主が覚醒するらしいし、 比丘尼の血族の裾野は広いみたいだから、他にも同じ体質の人が居てもおかしくないと思うんですよね〜。
気にするだけ無駄だと分かってはいますが…( ̄∇ ̄ゞ

とりあえず、ラストで唖然とした以外は、まぁ「それなりに」楽しめたと思います。
ツッコミどころは多々あるけど、キャラデザインの素敵さと新キャストの方々の熱演っぷりと、 そして五右ェ門の久々に真っ当な格好良さが、緩和剤になったのかもしれません(笑)
(……ってか、サブタイトルの「〜永遠のMermaid〜」って、どう考えても要らない気がするんですけど…)

(掲載日:2011/12/11)

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