劇場版 … 公開日:2014年8月30日
40年の時を経て製作された、実写映画版の第二弾。
出演 … ルパン三世:小栗旬
     次元大介:玉山鉄二/石川五ェ門:綾野剛/峰不二子:黒木メイサ/銭形警部:浅野忠信

シンガポールの美術館から、古代オリンピックのメダルが盗まれた。忍び込んだのは男女4名。ルパンを始めとする盗賊組織ザ・ワークスのメンバーだった。
そんな組織のパーティー会場に謎の戦闘集団が突如来襲。手引きしたのは、仲間のはずのマイケルだった。
銃撃戦の末に組織トップのトーマス・ドーソンが死亡。所有していた「光の首飾り」が奪われてしまう。
お宝を奪い返すため、ルパンらは協力してマイケルの行方を追うこととなる。
かなりの低評価(!)のため、完全にネタ作品として楽しむために(つまり期待度低めで)観に行ったからなのか、予想してたよりはずっと面白かったです( ̄∇ ̄ゞ
個人的には観て損はしなかったですね。得もしなかった気はするけど(笑)
感想長めです。……ツッコミ過ぎると、まとめるのが難しい〜(;^_^A
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ルパンは良かったです。それなりに(!?)カッコイイvv
そりゃまぁアニメルパンと同一視するのは無理だけど、常に余裕綽々な雰囲気で、他の登場人物たちとは存在感が違うっつーか、一線を画していたと思います。別に主役だからってわけじゃなくて。
赤ジャケだけじゃなく、緑ジャケも着てくれたのが嬉しいですね。それどころか、変装でギラギラ輝く金色のジャケットまで着てたよ。あのセンスがヒド過ぎて笑えるvv(なぜか念力珍作戦を連想してしまった/爆)
これでモミアゲさえもうちょい長ければ良かったのに!(続編でモミアゲ伸びてたら更に笑えますが)

ただ、他のレギュラー陣がねぇ……

一番酷かったのは銭さんかな。なんだよ、あの脚本! 銭さんに、不法取引を持ち出させるなっ!!(怒) ルパンから言い出したのならまだ納得できたんだけどさ。
だいたい、自己紹介の度に「インターポールの銭形警部だ!」って…。いやぁ、自分で「○○警部」って名乗っちゃう人初めて見たよ。それ言うなら「警部の銭形だ」でしょうに。

不二子ちゃんも個人的には不満です。やっぱり顔付きがキツ過ぎる。メイクのせいもあるだろうけど、はっきり言って雰囲気が怖いです。美人だけど可愛らしさ(愛嬌)が足りない。妖艶さも足りない…( ̄▽ ̄;)
アクションシーンで肉弾戦があるのは良かったですけどね。でも、もっとガンアクションをして欲しかったなぁ…(不二子に人殺しはさせたくなかったのか?)
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五右ェ門がギャグ担当なのはお約束ですか(泣)
団子に釣られるのはともかくとして、レーザーのパターンを見破るシーンは、いかにも変人オーラ満載の演出でした。成し遂げたこと自体は物凄いことだけどね…(てゆーか、72時間以上も飲まず食わずトイレにも行かずだったのか!? 恐るべし五右ェ門^^;)
仕事を手伝う見返りに金を要求してたのも、彼らしくない。なぜわざわざこんな会話を入れたんだろう。結局何も手に入れてない気がするし。
それに、これは役者さんがって言うより演出のせいなんだろうけど、五右ェ門の強さに説得力が感じられなかったのが痛いです。一味の中でも突出して身体能力が高いはずなのに、走っているシーンを見ても全然速く見えない! むしろ鈍足に見える!(爆)
直前に観た映画が実写版るろうに剣心(三作目)だったのも悪かった。あれは殺陣アクションの迫力やらスピード感がハンパないですからね。比べるとどうしても見劣りしちゃいます。
カーチェイスの時には例の「またつまらぬものを斬ってしまった」が出たけど、敵の車が(なぜか)吹っ飛んだだけだったので、何を斬ったのかさっぱり分かりませんでした(…道路に溝を掘っただけ…)
なぜお約束通り真っ二つにしなかったんだろう。五右ェ門が立ち上がった時点で期待した人が多かっただろうに。
あと、ラストの笑いっぷりがヘンだよ! 頼むからもっと「普通の人」にしてよ!!
語尾が「ござる」口調じゃなかった(と思う)のにはホッとしましたが。

次元は、まぁ、意外と目立たなかったな〜と思いました。
ルパンの相棒ポジションが、ほぼオリジナルキャラに奪われてますからね。更には、ヒロイン不二子と悪目立ちしてる五右ェ門の割を食ってしまった感が。
彼もそれほど「早撃ち」っぽく見えなかったのが残念です。


てゆーか、アクションシーンがアップでの切り替えの連続で、めまぐるし過ぎて何やってるのか分かりづらかったですよ。もうちょい引きの画面が欲しかったです。
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さて。肝心のストーリーについてですが。
う〜ん……。正直、微妙ですね( ̄△ ̄;)


まず、ルパンや不二子がザ・ワークスに所属していることが説明されるわけですが、この辺りで早速テンションが下がりました。いくらカシラ候補とは言え、一組織の一構成員なルパンを一体誰が見たいと言うのか。
そのザ・ワークスですが、将来有望な若手構成員がアジア系ばっかりってのが気になりました。仮にもルパン三世が所属してる組織なんだから、ワールドワイドな雰囲気が良かったのになぁ…(敵組織の方は規模の大小はそれほど気になりませんが)
アジアが舞台じゃないと五右ェ門が浮くからって理由らしいけど……大丈夫! どこが舞台でも間違いなく浮くから!!(オィ)
ドーソンの死後、組織がどうなったのか全く分かりませんね。襲撃時にパーティー会場にいた人たちはどうなったんだろう…? 給仕さんとかもたくさんいたはずだけど…。
祖父の代からの知り合いだからか、ルパンが純粋にドーソンを慕っていたのが珍しくも微笑ましかったですvv(その時だけやけに子供っぽく見えた^^)

ピエールはぶっちゃけ必要なかったなぁ。お馴染みのメンバーの中に、ちゃっかり混じっている感がどうしても拭えなくて。
それに、敵のセキュリティー関連のことを彼にほぼ丸投げしてたのが気になるんですよ。情報の分析・解析はルパンの仕事でしょうに! そういう部分で頑張らないと、ルパンがIQ高い天才ってのが全然伝わらないじゃないですか〜(ー_ー#)
自分の手に負えない高度なテクニックが必要になった時に初めて、その道のプロを誘えば良いだけで。……あぁ、でも、ヨゼフみたいなキャラを唐突に入れるよりは、ピエールをそのプロ設定にして、そこで改めて連絡を取る形にすれば良かったのかもしれません。


ちなみに、ルパンと次元が組むのはこれが初めてらしい。同じ組織の人間なので顔見知りではあったでしょうけどね。
ルパンは「ウマが合いそう」みたいなこと(多分セリフ違う)を次元に言ってたけど、実際に抜群のコンビネーションを発揮したのは、ドーソンを助けようと二人で飛び出した際だけ。──おい! 物足りないぞ!!
そう言えば、銭さんも今回初めて彼らと顔を合わせた設定だっけ。
五右ェ門はなぜかルパンと旧知の仲だったけど、彼まで初対面にしたらストーリーがややこしくなっちゃうからなんだろうなぁ…(次元と五右ェ門は初対面。不二子と五右ェ門が知り合いだったかどうかは不明)
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この後、マイケルの居場所が分かり、なんと彼と不二子が兄妹であることが発覚!! どうりで不二子が肩入れするわけだ!
ルパンもこの時点では半信半疑だったろうなぁ…。
その後いろいろあって、マイケルによるドーソンへの恨みはお門違いで、真の敵はプラムックという男だと分かります。最終的にお宝はプラムックの手中に──。
取引会場でプラムックを襲撃しなかったルパンの言い分がカッコイイ。この場じゃなく相手の自慢のセキュリティーを破って奪ってこそ、ヤツの鼻を明かせるわけで。
真相を知ったマイケルとルパンらはひとまず和解。協力してプラムックからお宝を奪うことに。
この後は、いかにして鉄壁な護りを突破するかということをいろいろと模索しています。前述した通り、五右ェ門が……凄いです。いろんな意味で!


そして、変装術を駆使して真正面から乗り込んだのは、ルパンとマイケル!!(次元らはバックアップ要員)
……分かっちゃいたけど、ここでちょっと萎えるんですよね。やっぱり、ルパンの隣には次元にいて欲しかったから。ルパンとマイケルが組んだら無敵、みたいなことを最初にドーソンが言ってたけど、使い切りのキャラにそんな発言は要らんよ。
まぁ、真相を知った以上、マイケルが行かないわけないのですけども。
無事お宝をゲットしたと思いきや、罠にハマってあわや窒息死の大ピンチ。マイケルが自らの命を犠牲にして突破口を開いてくれたおかげで、ルパンは何とか脱出します。
……気になったのは、なぜ部屋内の監視カメラを撃ち抜かなかったのかってこと。お宝ゲットの瞬間をプラムックに見せ付けたかったのか?
それに、あんな密閉空間にルパン入れたら、扉の爆破成功しても金庫内には空気入らないだろうに…(汗)

次元たちもそれぞれ敵幹部と闘ってたけど、五右ェ門が豪快に唐竹割りして敵の頭頂から額にツ〜ッと赤い線が走った時、映画館で少々どよめきが起きました。きっと皆グロいシーンを想像したんだろうな…。もちろん直接は映らなったけど(^▽^;)
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とにかくルパンは助かって、ついに仲間らと共にプラムックとの対面を果たします。
そこに登場したのは、我らが銭形警部! ようやく活躍の場が来たよ!!
プラムック一味を逮捕し、首飾り等を押収し、(取引を要求した手前からか)ルパンたちは見逃してその場を去ったのでした。めでたしめでたし。──と思ったら、スーツケースの中にあったお宝はニセモノだったぁぁぁぁ!! ……やっぱり(笑)
ラスボスと決着を付けずに銭さんに丸投げしたので、その辺スッキリしない人は多いかもしれません。


そして後日。ルパンはお宝を餌に不二子に迫るも、当然するりとかわされて、お宝は持ち逃げされちゃうというお約束。
結局不二子はマイケルとは無関係だったようですね。彼女曰く「利用するため」だそうですが、本当は、生き別れた妹を探し続けるマイケルに生きる希望を与えるため、あえて妹のふりをしていてあげたのだとか(ルパン談) うん、多分どっちも正しいんだろうな。
そして最後のお約束発動。銭さんがしつこく追い掛けて来る!! 逃げろ〜!!(*^o^*)
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──まぁ、そんな感じでした(長っ)
個人的には(突っ込みつつも)楽しかったけど、万人受けはしないだろうなぁ…。キャラ設定はもちろん、脚本にも粗があるし。
外国人のセリフがことごとく吹き替えだったのは笑いました(字幕版もあるらしい) 君たち、一体何語で会話してるのさ?
撮影現場でも5ヶ国語くらい飛び交っていたそうだし、世界展開なんて意識せずに、一つの国内だけで(日本じゃなくても)終結する話にすれば良かったのにね〜。冒頭かエピローグにだけ、他の国に侵入するシーンを入れる、とか。

とにかく、ゆる〜い気持ちで観ればそれなりに楽しめる作品じゃないかと思いました。
私としては、正真正銘の(オリキャラの混ざらない)ルパン一味の活躍が見たいから、是非とも続編を作ってもらいたいものですけどね(ただし、五右ェ門と銭さんの設定は改善求む) ……無理かなぁ?(苦笑)

(掲載日:2014/9/21)

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